松本市市制施行110周年記念・松本市美術館開館15周年記念「彫刻家・細川宗英展 人間存在の美」

消滅しゆく運命との“たたかい”
人間の遺産をつくる芸術家の責任を、築くものと崩れ去って行くものの間で、私はもう一度考えたい。
日本的なものへの回帰と、小さなものでもよいのだ確かなるものを。
(細川宗英)

 
 

 「彫刻とは何か」を己に問い続け、人間の存在を追求した細川宗英(1930~1994)の特別展。
 細川宗英は松本市に生まれ、諏訪市で育った。東京藝術大学美術学部彫刻科専攻科在学中から新制作協会展に出品し、その才能は早くから注目を集めた。日本的なものへ回帰するイメージから生まれた「装飾古墳」シリーズ、人間の内面を赤裸々にえぐり出す「男と女」「王と王妃」のシリーズ、鎌倉室町の頂相彫刻から想を得た「道元」、平安末期から鎌倉初期の絵巻『地獄草紙』『餓鬼草紙』による物語絵画を彫刻化したシリーズなどを発表。風化しゆく人やモノの姿を通して、時間や歴史を超越して存在するもの、内に向かって削ぎ落としていくような造形を探求した。
 
 本展は、細川の初期から晩年までの作品(彫刻、デッサンなど)約90点を通して、創作の変遷をたどる。生きた証を残そうとする人間の執念、永遠なものへの祈り…。
細川が彫刻に込めたむき出しの美は、生あるものが消滅しゆく運命との“たたかい”でもあるのです。とりがとまった

【関連イベント】

講演会「細川宗英の彫刻表現」
▽講師|樽井美波(彫刻家・清泉女学院短期大学助教)
▽日時|10月28日(土)14:00~15:30
▽会場|多目的ホール
▽料金|無料
▽定員|80名
▽申込|10月6日(金)から美術館へ

 
大人のためのワークショップ
「鋳造でつくる彫刻メダル」
 原型作りから型取り、鋳込みといった体験を通して細川作品への理解を深める企画。仕上がったメダルはアクセサリーなどにして持ち帰ることができる。
▽講師|羽田 顕佑(彫刻家・聖ヶ丘教育福祉専門学校専任教員)
▽日時|10月8日(日)10:00~16:00
▽会場|講座室・市民アトリエ
▽定員|一般20名(中学生以上可)
▽料金|2,500円
▽申込|9月6日(水)から美術館へ
 
高校生のためのワークショップ
高校生講座「2000年後の化石を発掘しよう!」
 インクとローラーを使って2000年後の未来から現代の私たちの生活を発掘。発掘したものは、美術館に展示。細川展プレ・ワークショップ。
▽講師|柴川敏之(美術家・就実短期大学教授)
▽日時|10月1日(日)10:30~16:00
▽会場|講座室・市民アトリエ
▽定員高校生30名
▽料金|無料
▽申込|9月6日(水)から美術館へ
 
子どものためのワークショップ
あそ美じゅつ「2000年後の絵手紙をつくろう!」
 今のモノをローラーでうつしとり、2000年後の「紙製の化石」をつくる。そこに2000年後の人々へメッセージを書いてみよう!
▽講師|柴川敏之(美術家・就実短期大学教授)
▽日時|11月12日(日)13:30~16:30
▽会場|講座室・市民アトリエ
▽定員|幼児~中学生30名(幼児の場合は保護者同伴)
▽料金|100円
▽申込|10月6日(金)から美術館へ
 
学芸員によるギャラリートーク
▽日時|10月14日(土)・21日(土)、11月18日(土) 各日14:00~
▽料金|無料(ただし、当日有効の本展観覧券が必要です)
▽定員|各日先着20名程度
▽申込|不要。企画展示室前に集合
 
美術展のつくり方①
・美術展のつくり方②
・美術展のつくり方③
・美術展のつくり方④
・美術展のつくり方⑤

 

 

 

インフォメーション

日程2017年10月7日(土)〜11月26日(日)
会場松本市美術館 企画展示室
時間9:00〜17:00 ※月曜休館(祝日の場合は次の平日)
チケット料金大人1,000円/大学高校生・70歳以上の松本市民600円 ※前売券は各200円引き(10月6日まで)
詳細ホームページhttp://matsumoto-artmuse.jp/
プレイガイド

▽松本市美術館

▽井上百貨店
▽こばやし画材
▽シナノ画房
▽手塚信古堂

▽ローソンチケット(Lコード35294)

▽セブンチケット(セブンコード057589)

お問い合わせ先松本市美術館 Tel.0263-39-7400