春の企画展「10⼈の絵本作家が描く宮澤賢治展」
「オツベルと象」 宮沢賢治・作 / 荒井良二・絵 三起商行(ミキハウス) 2007年
世代をこえ、多くの人に愛され続ける「宮沢賢治」の物語。
賢治のもつ深い思想や世界観、気高い祈りや願いに裏打ちされたその世界は、多くの人を魅了してやみません。
当館の主宰・さとうわきこもその一人です。
宮沢賢治研究の第一人者でもあった堀尾青史との交流を通して、宮沢賢治の魅力に夢中になりました。
さとうわきこは、賢治の文章を「ことばに色がついているようだ」と言います。
表現された言葉が情景とぴったりと合わさり、読み手のなかに、鮮やかな色のついた世界をもたらします。
そして、今から120年も前の時代に生まれたその文章は、今もなお、新しい響きに満ちています。
近ごろ、自然災害が続いていますが、賢治の時代もまた、大きな災害や貧困と隣り合わせでした。
自らは恵まれた境遇でしたが、農家の人々の困窮を知り、その苦難をともに乗り越えようと、ただ懸命に自らができることを続けました。
そうした彼の生きる姿勢、その暮らしの中で喜びを見出した創作活動の作品の数々は、わたしたちに大きな感動と勇気をくれます。
2017年は、八ケ岳小さな絵本美術館開館20周年の記念の年。
この記念すべき年に、日本人の心をとらえてやまない宮沢賢治の作品を、絵本作家たちが描いた絵本原画展。
宮沢賢治の文学に触れ、それぞれの絵本作家が思い描く、賢治の世界に触れてください。
10人の絵本作家が表現した宮沢賢治の物語。多彩な手法によって描かれる表現・風景の違いもまた注目です。
後世に語り継ぎたい賢治の物語に、親しみやすい「絵本」という形を通して、触れられる機会。
物にあふれた今の社会で、今一度立ち止まり、賢治のように、自然や周りのものからの声に耳を傾けてみては?
【展示作品(予定)】
■前期(4月15日~5月28日)
雨ニモマケズ/柚木沙弥郎 2016年
オツベルと象/荒井良二 2007年
よだかの星/ささめやゆき 2008年
気のいい火山弾/田中清代 2010年
虔十公園林/伊藤秀男 2014年
■後期(6月3日~7月17日)
狼森と 笊森、盗森/片山健 2008年
やまなし/川上和生 2006年
なめとこ山の熊/あべ弘士 2007年
月夜のでんしんばしら/竹内通雅 2009年
黄色のトマト/降矢なな 2013年
【関連イベント】
①宮沢賢治のおはなし 朗読会
日時:2017年4月29日(土)、5月13日(土)、 6月17日(土) 各15:00~
②絵本作家・さとうわきこによる ギャラリートーク「宮沢賢治とわたし」
日時:2017年4月29日(土)、 5月13日(土)、6月17日(土) 各14:00~
☆宮澤賢治が好きだったおそばを打ってみんなで食べよう!
日時:2017年5月4日(木)10:00~ 1人700円(定員 20名)
日程 | 前期:2017年4⽉15⽇(⼟)〜5⽉28⽇(⽇)/後期:6⽉3⽇(⼟)〜7⽉17⽇(⽉) |
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会場 | ⼋ヶ岳⼩さな絵本美術館 |
時間 | 10:00〜17:00(⼊館は16:30まで)/毎週火曜・第2水曜日休館 |
チケット料金 | 大人800円/中高生400円/小学生300円/幼児以下無料、前期後期共通チケット1,100円(5月28日まで販売) ※団体割引・障害者割引あり |
詳細ホームページ | https://www.ba-ba.net/ |
お問い合わせ先 | ⼋ヶ岳⼩さな絵本美術館 Tel.0266-75-3450 |