「タカノミヤ｜ ほんのすこしちかいところ」

陶器、紙粘土、絵画、版画、詩歌などの作品を制作、発表しているタカノミヤさん。
今回は陶器作品を中心とした個展を開催いたします。

ちかいところで気配をかんじる
まだ姿がないものたち

現れるのは
わたしの中で混ざりあったなにか
心の動きや記憶

それはわたしが呼び出したもの
それは急に前に現れて形になるもの
たとえ名がなくても
それは存在する
近くて遠い場所で

ただ側において眺めたり
ときどき触ってみて欲しい
はじめてなのに馴染む何かが
密やかに隠れているかもしれない

あなたにも
ほんのすこしちかいところ

今回新たに制作した作品は、前回のタイトル「どこでもなくここにいる」につながっております。
どこでもなくここに”いる”ものがあらわれる、あらわれるのはわたしの内なる衝動、
手の動きで形になっていく　あったりなかったりするゆらぐ世界
わたしが作ったものが「どこでもなく」　今目の前の「ここにいる」。
そして、あなたのいるところ、「どこでもなくここにいる」。

まるで発掘された化石や古い土器のような、素朴でどこか懐かしいみのあるタカノミヤの作品は、
ほとんどが手の平に乗るくらいの小さなもので、
身の回りのお気に入りの場所に並べて眺めていると自ずと物語をつくるように楽しめる作品です。
テーブルの上にランダムに置かれた小さな作品に触れて、自由に並べて遊んでみて下さい。
懐かしいようなどこでもないようなゆらぎ世界を楽しんでほしいという願いのもとに制作されました。