「UNTITLED/無題」からー恋は語らず・・・
ワシリー・カンディンスキー《分割ー統一》1934年
「UNTITLED」や「無題」は作品のタイトルなのか、それともタイトルがないという意味なのでしょうか。
これは現代美術の本質的な問題でもあります。
具象的な作品の多くは、それが表す事象の名詞がタイトルになっています。「裸婦」や「自画像」や「富士山」のようなものです。
タイトルが示すものは作品の外側に存在していて、作品はその仮象なのです。
他方で外部の存在を再現しない抽象美術は、作品そのものがすべてです。タイトルが表す対象が作品の外にはありません。
作品が表すものを尋ねられても、「そんなものはない。この作品があるのみだ。」と答える代わりとして、「UNTITLED」や「無題」があるのでしょう。
その意味では「UNTITLED」と「無題」は、最も純粋で、最も強固で、最も自立的な創造性の表明に違いありません。
本展では「UNTITLED」や「無題」の作品に始まり、最小限の文字や数字をタイトルにした作品、それに反するように積極的にタイトルを重視した作品までを展覧します。
名付けられた「UNTITLED」とさまざまなタイトルを、作品の創造の一部としてお楽しみください。
【主な出品作家】
パウル・クレー、マーク・ロスコ、サム・フランシス、荒川修作、辰野登恵子、堂本右美 他
日程 | 2016年4月23日(土)〜7月18日(月・祝) |
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会場 | セゾン現代美術館 |
時間 | 10:00〜18:00(最終入館17:30)/木曜日休館 |
チケット料金 | 一般1,000円/大高生700円/中小生300円 |
詳細ホームページ | http://www.smma.or.jp/ |
お問い合わせ先 | セゾン現代美術館 Tel.0267-46-2020、セゾン現代美術館 東京事務所 Tel.03-5579-9725 |