神林美樹とBRIDGE 展

神林美樹とBRIDGE 展 
―妖怪や人、街を自由につくるひとと、隅っこを照らす航海中の船。そして、その船長についての1ヶ月と2週間の展示会―


 新潟市の青松ワークス(社会福祉法人更生慈仁会)の利用者である神林美樹氏と、障がい者施設などのプロダクトデザインや喫茶のプロデュースと並行し、障がいのある方などの作品展の企画も行っている企画製作室Bridgeの取り組みを紹介する企画です。

 神林美樹氏は、自身の想像力と直結させて流木や廃材、もしかしたらゴミかもしれないものを動物や妖怪、街などに「見立て」て数々のオブジェクトを制作。彼の作家とも言える活動はひとりの支援員である大原氏によって創作として支えられています。そして彼の表現とオブジェは、Bridgeの小林氏との出会いと展示会を通じ、人びとに紹介されてきました。施設外の人や同じ施設の仲間にも鑑賞され、そこで販売されることで「作品」として共感されることになったわけです。


 「展示会」がきっかけとなり、「表現を支援する」ことが共感される、というのサイクルにつながりました。そこには【アート】と【デザイン】がありました。

 そのプロセスについて考えることは、「障がい者」への理解や共感についてだけでなく、人それぞれ「自分」自身が向き合っている障がいについて考えることにもつながっていくのではないでしょうか。神林美樹氏の作品とそのサイクルがひらけるきっかけをつくった企画製作室Bridgeの取り組みをプロデュースされたプロダクトとともに紹介・販売します。アートやデザインが関わることで肯定される「しごと」について考えたいと思います。



つくるひとについて
神林美樹(かんばやし・よしき)
 知的に障がいがあり青松ワークスを利用しながら、そこで作業をしたり、制作をしている。「男と女」「妖怪」「昆虫」「動物」「影」など多彩なシリーズの作品を黙々とつくっている。作品が保管されている倉庫(の一角)は、支援者の大原さんが神林さんのために施設敷地内に確保したもの。今でも増え続けている作品はそこに(その場所があるから)残されていく。

航海中の船について
企画製作室Bridge  sumikkobridge.com
 だれにも見つけられず、変わらず、淡々と、何事もなかったように平和にたたずんでいる人やものに、光をあて、違う表情を見せてくれたり、遠くに居る人を勇気づけたり、そのもの自身が変化をみせたり、その変化によって社会が動きだすことだってあるかもしれない可能性や新しい価値をつくるために活動中。世の中のすみっこに焦点をあてた商品作りや企画立案、出前アート、ものづくりコーディネート等を行っている。

その船の船長について
小林あかね
 1978年、新潟市生まれ/成安造形大学卒業。大学卒業後、石川県金沢市に拠点を移し劇団アンゲルスに美術担当として参加。同時に、金沢市内の福祉施設各所にて芸術活動や商品開発・企画のサポートを努める。2010年、新潟市へ拠点を移し、福祉施設で作られている製品の企画販売を行うため、福祉プロダクト企画・販売『koro/art & design in welfare』を立ち上げる。また『出前アート』業務も行い、学童や福祉事業所、幼稚園などにアートプログラムを出前・提供している。2014年『企画製作室Bridge』を立ち上げる。


【関連イベント】

TALK EVENT 福祉のデザインとアートで障がい者の「しごと」を考えるトーク
“アートとデザインがひらく「しごと」への新しい共感のサイクル”
日時/7月25日(土)18:00〜20:00 
会場/ギャラリーグリーン(NPO法人リベルテ)
Topic Provides ③ Speaker/企画製作室Bridg 小林あかね氏

インフォメーション

日程2015年7月14日(火) 〜8年29日(土)
会場ギャラリーグリーン/特定非営利活動法人リベルテ(上田市中央4丁目7−23 TEL 0268-75-7883)
時間10:00〜16:00/日・月曜日、8月13日(木)〜15日(土)
詳細ホームページhttp://npo-liberte.org/20150707kanbayashi_and_bridge/
お問い合わせ先ギャラリーグリーン/特定非営利活動法人リベルテ Tel. 0268-75-7883