「堤 清二 セゾン文化、という革命をおこした男。」

パウル・クレー《セイレーンの卵》1939年 セゾン現代美術館蔵

堤 清二


 1970年代から80年代にかけて、西武百貨店を中心とした西武流通グループ(のちセゾングループ)は、西友ストアーとそのプライベートブランド無印良品の開発、パルコ、ファミリーマート、出版も手がけるリブロなどを立ち上げ、新感覚の経営を展開してきた。そのセゾングループを率いたのは、実業家・堤清二(1927~2013年)だ。堤は優れたクリエーターを起用し、イメージ戦略を展開。キャッチコピー「おいしい生活。」(1982年)もそのひとつ。1975年、西武百貨店内に開設した「西武美術館(のちセゾン美術館)」では、まだ認知度の低かった現代美術や、堤自身と交流があったソ連や中国の芸術文化を次々に取り上げ、来館者に衝撃を与えるなど、常に時代をリードしてきた。美術館や劇場を開設し、現代美術を、現代音楽を、舞台芸術を、積極的に紹介したセゾングループ。日常に刺激を与えた「セゾン文化」。本展では、セゾン現代美術館のコレクションを軸に、ひとつの時代をつくったセゾン文化の足跡をたどる。

 また、堤清二が詩人・辻井喬として松本市美術館(松本市美術館の顧問も務めていた)の展覧会に寄せた10本の詩を松本市美術館のコレクションとともに、また信濃毎日新聞で2006年に連載執筆した随筆を辰野登恵子の挿絵と合わせてご紹介する。


横尾忠則《戦士の夢》1986年 セゾン美術館蔵


西郷孤月《月下飛鷺》松本市美術館蔵




インフォメーション

日程2017年4月21日(金)〜 6月11日(金)
会場松本市美術館 企画展示室
時間9:00~17:00(入場は16:30まで)/月曜休館、ただし5月1日・29日は臨時開館
チケット料金大人1,000円/大学高校生・70歳以上の松本市民600円/中学生以下無料 ※団体割引あり
詳細ホームページhttp://matsumoto-artmuse.jp/
お問い合わせ先松本市美術館 Tek.0263-39-7400