信州大学人文部芸術コミュニケーション分野企画「友政麻理子と二藤建人」

二藤建人《私の愛は重さである。―森家族》 2015、インクジェットプリント

信州大学人文学部芸術コミュニケーション分野では、芸術家のクリエーションを応援すると同時に、地域の人々に芸術の新傾向を紹介する実践的教育プログラムとして、2008年以来、国内外で活躍する現代美術作家を招いた展覧会を企画運営しています。本年は、友政麻理子、二藤建人の国内外で活躍する気鋭アーティストの近作を公開します。


言葉、その響きや身振りなどあゆる要素を介して他者とコミュニケーションの可能性を探る友政麻理子。彼女の代表作《お父さんと食事》では、私たちにとってごく身近な「家族」関係を初対面の人と演じることを通して、家族やコミュニケーションの“型”が 見つめ直されます。

一方、二藤建人は多様な接触を強く引き受けることで、他者あるいは世界との対話を絶えず試みます。また鑑賞者の身体をも巻き込ながら展開していく作品では、重力や関係性が可視化され、観る者それぞれの実感が開かれます。

本展では、友政の《お父さんと食事》をawai art centerで、二藤の《誰か重さを踏みしめる》を信州大学松本キャンパス内旧歩兵第五十連隊糧秣庫(通称赤レンガ倉庫)で展示します。


友政麻理子《お父さんと食事、ブルキナファソ》 2014 、映像

友政麻理子《お父さんと食事、ブルキナファソ》 2014 、映像


【会場】信州大学松本キャンパス内旧松本歩兵第五十連隊糧秣庫
【開場時間】10:00〜17:00


【会場】awai art center
【開場時間】12:00〜19:00


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【関連企画】

「現場で語る」
作者とともに作品を体験します。
ゲスト◉二藤建人(出品作家)
日時◉11月19日(土)14:00〜16:00
会場◉信州大学松本キャンパス内旧松本歩兵第五十連隊糧秣庫
参加費◉無料
定員◉とくになし。途中参加可。


オープニング・トーク
作品について、作品にかかわる世界について、社会について。
ゲスト◉二藤建人(出品作家)
日時◉11月19日(土)17:30〜19:00
会場◉awai art center
参加費◉無料
定員◉15席。先着順。立ち見でのご参加も可。
※トークにひきつづきレセプション・パーティを開催します。


トークイン
展覧会・作品・アートにかかわること、あるいはその対極について、ゲストを囲んで、自由に語り合う場です。信州大学生有志も多数参加。一般・学外の方もぜひ!
ゲスト◉二藤建人(出品作家)、信州大学教員(調整中)
日時◉11月21日(月)18:15〜20:00
会場◉信州大学附属中央図書館
参加費◉無料
定員◉とくになし。途中入退場自由です。


「・・と食事」
《お父さんと食事》にちなむワークショップ=ゆるやかな食事会。情景を撮影させていただきます。
ゲスト◉友政麻理子(出品作家)
日時◉11月23日(水)12:30〜14:00
会場◉awai art center
参加費◉食事代実費(500円)を頂戴します。
定員◉8名。申込先着順。あらかじめ信州大学人文学部芸術コミュニケーション分野まで、メールにてお申し込みください。


「読書室~愛について」
作品にアプローチするために/展覧会を考えるために手に取った本を、展覧会運営スタッフ(信州大学人文学部生)が一冊ずつ紹介します。
日時◉11月25日(金)18:00〜20:00
会場◉信州大学附属中央図書館学習室
参加費◉無料
定員◉とくになし。途中入退場自由です。


友政麻理子/ともまさ・まりこ
埼玉県生まれ。2012年東京藝術大学大学院美術博士課程修了。人々のコミュニケーションの過程にあらわれる「型」をキーワードに、映像、写真、インスタレーションなどを制作。家族や食事をテーマとする作品においては、公私や虚実のあわいから、他者との新たな関係が開かれる。主な個展に「與父親共餐」(寶藏巖國際藝術村、創意小客廳、尖蚪、台北、2013)、「近づきすぎてはいけない -Have a meal with Father-」(TALION Gallery、東京、2015)、グループ展に「水と土の芸術祭2015」(新潟市ベースキャンプ他、新潟、2015)、「もう一つの選択」(横浜市民ギャラリーあざみ野、神奈川、2015)などがある。アートアクセスあだち 音まち千住の縁「千住・縁レジデンス」(足立区、東京)にて参加者が自主映画を作るプロジェクト”知らない路地の映画祭”に取り組んでいる。


二藤建人/にとう・けんと
埼玉県生まれ。2012年東京藝術大学大学院美術研究科彫刻専攻修了。普遍—個別の重力と直に向き合う試みとしての彫刻を軸に、様々な技法・メディウムを用いた制作活動を展開。重さや関係性など、目に見えないものを見えるものに置き換える作品を通して、触れ合うことの意味を問う。個展に「山頂の谷底に触れる」(gallery N、2013)、「傘の内側に降る雨」(Antenna Media、2014)、「私の愛は私の重さである。」(gallery N、2015)、グループ展に「あいちトリエンナーレ2016」(岡崎会場、2016)、「NEW VISION SAITAMA 5 迫り出す身体」(埼玉県立近代美術館、2016)などがある。



インフォメーション

日程2016年11月19日(土)〜 11月27日(日)
チケット料金入場無料
詳細ホームページhttp://workshopseminarart.blog.fc2.com/
お問い合わせ先信州大学人文学部芸術コミュニケーション分野 メール goldwellseminar@gmail.com