《おいしい手しごと展 vol.2 角りわ子・戸津圭一郎》

おいしい手しごと展 vol.2 角りわ子・戸津圭一郎

おうちでの食事の時間に、どんな器を使っているでしょう。
手間ひまかけて育てられた食材を選び、愛情を込めてつくる料理。それだけでも十分においしいその料理が、人の手によって生み出された器に盛りつけられることで、ぐんと瑞々しさを増すように映るから不思議です。食材、料理、器。手しごとでつくられたものを愛でる気持ちが、食卓の豊かさを醸成しているのだろうと思わせます。

長野駅前の長野トヨタプリズムビル1階にあるイタリアンレストラン「イニッツィア・ラ・クチーナ」でおこなわれているのが、手しごとの器をご案内する「おいしい手しごと展」。2回目となる今回は、東御市在住の陶芸家・角りわ子さんと、隣町の長和町在住の陶芸家・戸津圭一郎さんによる二人展が開催中です。

角さんは93年から故水上勉氏が主宰する勘六山房で作陶をはじめました。角さんの器は薄くて軽くて、そして硬く引き締まった器。一枚一枚に施された華奢な線描画は、和、洋、はたまたエスニックと、器にさまざまな表情を与えます。どんな料理も美しく、おいしく、そして上品に収める力をもち、日常の食卓に非日常の食卓にと、日々欠かせない器です。
戸津さんの器は、慈愛に満ちた気配の漂う器。手に取るたびに、どこか故郷を思わせるような懐かしさを感じます。かといってそれは野暮な気配ではなく、空間をほどよく引き締める凛々しさもあわせ持っています。

そんなふたりの陶器が並んだときに、どんな空間をつくり出すのか。器を手に取り、あちらに並べたり、こちらに並べたり。ふたり展の楽しみを存分に味わっていただければと思います。
おいしい手しごとで、日々の食事をより豊かに、よりおいしく。

場所|イニッツィア・ラ・クチーナ(長野市南長野南石堂町1326-1)
会期|〜1月16日(日)まで開催中
問合せ|026-264-5005

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