「雪の轍」

画像提供:松本CINEMAセレクト

2014年、第67回カンヌ国際映画祭最高賞パルムドール受賞作

 監督はトルコ映画界の巨匠、ヌリ・ビルゲ・ジェイラン。カンヌ国際映画祭で、すでに2回のグランプリと監督賞を受賞し、満を持しての最高賞受賞となった。同監督の作品が日本国内の劇場で上映されるのは、これが初めて。
 文豪チェーホフの著作に着想を得て、カッパドキアの地名の由来になった馬、シェイクスピアの一節、そしてあたり一面を白く染める雪などのモチーフをちりばめ、さらにシューベルトのピアノソナタ第20番の旋律とともに、裕福なものとそうでないもの、西洋的な世界とイスラム的な世界、男と女、老いと若さ、エゴイズムとプライド、そして愛と憎しみといったさまざまな普遍的要素が対峙されていく。壮大なカッパドキアの風景とはうらはらに、閉塞感に満ちた部屋の中でむきだしの感情をさらけ出し、お互いにぶつけ合う登場人物たち。人を赦すこと、愛すること、分かり合うことは、こんなにも苦しく困難なものなのだろうか。しかし、人間の心の秘められた部分をえぐり出しながら濃密さを増していく会話劇に、観客は自らの心の底を映しだされるような体験をしていることに気づく。(公式サイトより)


 世界遺産のトルコ・カッパドキアに佇むホテル。親から膨大な資産を受け継ぎ、ホテルのオーナーとして何不自由なく暮らす元舞台俳優のアイドゥン。しかし、若く美しい妻ニハルとの関係はうまくいかず、一緒に住む妹ネジラともぎくしゃく。さらに家を貸していた一家からは、思わぬ恨みを買ってしまう。やがて季節は冬になり、閉ざされた彼らの心は凍てつき、ささくれだっていく。アイドゥンは「別れたい」というニハルを残し、一人でイスタンブールへ旅立つ決意をする。やがて雪は大地を真っ白に覆っていく。彼らに、新しい人生の始まりを告げるように。


監督/ヌリ・ビルゲ・ジェイラン
出演/ハルク・ビルギナー メリサ・ソゼン
2014年 196分 トルコ・フランス・ドイツ合作 配給ビターズ・エンド
(C)2014 Zeyno Film Memento Films Production Bredok Film Production Arte France Cinema NBC Film

インフォメーション

日程9月21日(月・祝)・9月22日(火・祝)
会場松本市中央公民館Mウイング6階ホール
時間9月21日①10:00 ②14:00、22日①13:00 ②17:00
詳細ホームページhttp://www.cinema-select.com/
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