「さよなら、人類」

 2014年のヴェネチア国際映画祭金獅子受賞作。


 サムとヨナタンは面白グッズを売り歩く冴えないセールスマンコンビ。現代のドン・キホーテとサンチョ・パンサのように、さまざまな人生を目撃する。臨終の床の老女は、天国に持って行くために宝石の入ったバッグを死んでも放さない。フェリーの船長は船酔いするため理容師に転職。現代のバーに立ち寄るスウェーデン国王率いる18世紀の騎馬隊・・・。何をやっても上手くいかない人たちの哀しくも可笑しな人生。万華鏡のような世界へと私たちを誘ってくれる。


 監督は、「散歩する惑星」などで日本でも熱狂的なファンを持つスウェーデンの巨匠ロイ・アンダーソン。全39シーンを、固定キャメラ、1シーン1カットで撮影。CG全盛の時代に、巨大なスタジオにセットを組み、マットペイントを多用し、膨大な数のエキストラ(馬も)を登場させ、4年の歳月をかけて創り上げた。徹底的に練られた遠近法の構図や配置、細部にまでこだわった配色や美術、エピソードが絡み合う構成、全てのシーンが計算しつくされ、まるでダイナミックで完璧な動く絵画のようである。精巧を極めた壮大なるアナログ巨編だ。公式サイトより


監督/ロイ・アンダーソン
出演/ホルガー・アンダーソン ニルス・ウェストブロム
2014年 100分 スウェーデン・ノルウェー・フランス・ドイツ合作
(C)Roy Andersson Filmproduktion A

インフォメーション

日程2015年9月16日(水)・9月18日(金)
会場9月16日(水)まつもと市民芸術館 小ホール、 9月18日(金)松本市中央公民館Mウイング6階ホール
時間9月16日19:30、9月18日(金)松本市中央公民館Mウイング6階ホール